2019.4.14
イラストレーター初心者の方に向けたチュートリアルです。イラストを使った楽しそうな地図を作ってみたいと思います。道路や線路を「線」で作る方法、はみ出した部分をトリミングする「マスク」について解説します。
まず最初に新規ファイルを作ります。イラストレーターを立ち上げて、メニューから「ファイル」→「新規」を選びます。
用途に合わせてプリセットを選び、サイズなどをカスタマイズします。詳細オプションのカラーモードを、ウェブの場合は「RGBカラー」に、印刷物は「CMYKカラー」にします。サイズやカラーモードの設定は後からでも変更できます。今回は「Web」→「共通項目」→「作成」で新規ファイルを作成します。
新規ファイルが作成できました。アートボードと呼ばれる白い四角が作業領域になります。このアートボード上に地図のベース(下地)を作りましょう。左端にあるツールバーから長方形ツールを選択します。斜めにドラッグすると長方形が作れます。この長方形が地図のサイズになります。
長方形の色を変更します。カラーパネルの「塗り」を選び、スライダーを動かして色を変えます。次に「線」を選んで色を「なし」にします。各種パネルが見当たらないときは、メニューの「ウインドウ」の中を探して表示するようにします。
長方形の色が変更できたら、レイヤーパネルでレイヤーをロック(1)して固定しましょう。そして新規レイヤーを作成(2)して、新しく作ったレイヤーを選択状態(3)にして作業を進めます。
塗りを「なし」に、線のカラーを白にしておきます。ペンツールを選択して2ヶ所以上クリックすると白い線が作られます。線ができたらenterキーを押して線を決定します。細かい位置調整はダイレクト選択ツールに使ってポイントをドラッグして移動します。
線はあとでトリミングするので、地図の枠からはみ出すようにしておきます。位置調整ができたら、実際の道路の幅に合わせて線の幅を変更します。線を選択ツールで選んで、線パネルの「線幅」の数値を変更して太くします。
道路とは色を変えて「川」も作ります。川が道路の下に重なるようにしましょう。川を選択して右クリック「重ね順」 → 「最背面」でオブジェクトの重なりを変更できます。
線路を作っていきます。最初に道路と同じ(ペンツールで作った)白い線を用意します。その線を選択した状態でアピアランスパネルで「新規線を追加」をクリックします。
新しい線が追加されました。上の線の色をグレーに、線幅を図のように変更します。グレーの線が白い線の上に重なった状態です。グレーの線のほうが太いため、下の白い線が隠されて見えなくなっています。
グレーの「線」(1)をクリックして線パネルを表示します。破線(2)にチェックを入れるとグレーの線が破線になります。線分を適当な長さに調節します。
最後にもういちど「新規線を追加」して図のような並び順にします。並び順はドラッグして変更が可能です。いちばん下の線は線幅をやや太くします。
線路を地図に配置します。次に、道路や線路がはみ出した部分をマスク機能でトリミングしていきます。最初に作ったベースのレイヤーのロックを外し、ベースの長方形を選択します。
キーボードのcommand + C (windowsはCtrl + C)でベースの長方形をコピーします。ベースのレイヤーはもういちどロックしておきます。
道路や線路があるレイヤー(レイヤー2)が選択されていることを確認して、キーボードのcommand + F (windowsはCtrl + F)を押して「前面へペースト」します。さきほどコピーしたベースの長方形が、同じ位置にペーストされました。
この長方形と道路や線路のオブジェクトを、まとめて全部選択します。メニューから「オブジェクト」→「クリッピングマスク」→「作成」を選択。はみ出した部分がトリミングできました。
マスクでトリミングした中身を編集したいときは、選択ツールでマスクの枠や道路などの中心をダブルクリックします。編集モードになり、マスク内を編集できるようになります。編集モードを解除するには、マスク外をダブルクリックします。
文字ツールを選択してアートボード上でクリックします。通りの名前や駅名を入力ましょう。選択ツールを使って文字を回転させ地図上に配置します。下の図で示したあたりにカーソルを持っていくと、カーソルのアイコンが変わり、ドラッグすると回転させることができます。
文字パレットでフォントを選び、文字サイズを調整します。矢印の作り方は「イラストレーターで矢印を作る」で説明したので参考にしてください。