フリーランスの沖縄移住

2018.7.13

沖縄移住のメリット・デメリットとフリーランスの仕事の話

移住4年目のアーキンです。フリーランスのデザイナーをやりながら、沖縄で暮らしています。奥さんと猫を連れて移住したのが3年前。人も環境も良いし、特に問題もなく順調に経過しました。

フリーランス=自営業のデザイナーとかエンジニアのひとは、場所に制限が少ないことを生かして(仕事さえなんとかなれば)個人的には普通の引越しくらいの感覚で、気軽に移住して大丈夫だと思います。 「沖縄移住の現実とは?」と不安を煽る情報もありますが恐れることはありません。だいたいの移住者は普通に暮らせています。※僕の肌感覚

この3年をふり返って、沖縄移住のメリット・デメリット、仕事について考えてみました。

沖縄移住のメリット(なぜ沖縄なのか)

そもそも沖縄に移住したいと思ったのは、南国特有のゆるい「夏休み感」というか、開放感に魅力を感じたことが理由でした。
沖縄の良いところをあげると、

1年の半分が夏で、冬が寒くない

いちばん寒くなる2月で、僕の住んでいる沖縄本島南部は最低気温が15度、最高気温19度くらい。春のような暖かさ。(ただし、2年目からは暖かさに慣れて冬がめちゃくちゃ寒く感じます。)

花粉が飛んでない!

沖縄にはスギやヒノキの花粉が飛んでいないので、花粉症の症状がまったくなくなりました。薬を毎日飲み続けマスクを付けて、くしゃみにおびえる日々から解放され、生活の質が変わりました。

LCCがすごい

住む場所を選ぶときに、那覇空港へのアクセスを重視しました。LCC便が多いので、日本国内や海外にも安く行けて便利です。バンコクまで往復2万円ってすごくないですか?バンコクまで行けばアジア全域、ヨーロッパまで安く行けたりします。旅好きなら空港の近くに住むというのもアリだと思います。

物価が安い(と思う)

大都市圏に比べると安いです。ただ、日本の他の地方とそんなに変わらないような気がします。スーパーに売ってる食料品で言うと、沖縄産のゴーヤーは安いが、県外から運んでくる長野産の白菜は高いという感じですね。あたりまえですが。

僕の場合、野菜は買う頻度が減りました。奥さんが職場からもらってきたり、農家の人と仲良くなって、畑を(無料で)借りて自分で栽培したり。秋から春にかけては売るほど野菜が育つので、野菜の自給率が50%くらいにはなってると思います。

家賃も大都市圏に比べると安いです。ペット可の物件もそこそこ数はありました。あと、古くて安い物件は、シャワーのみでバスタブがないパターンが多いです。不動産屋さんが言うには、沖縄は湯船に浸からない人が多いそうです。 ウチの家賃は2DK、ペット可、風呂トイレ別、駐車場付き、ネット回線付きで55,000円です。2DK、ペット不可で築年数が古いところなら4万円台前半であります。

毎月かかる水道光熱費は移住前とあまり変わりません。

・電気代
 3,000円(春秋)〜 8,000円(夏冬)

・ガス
 4,500円(夏)〜 8,000円(冬)

・水道(2ヶ月)
 4,000円〜5,000円

増えた出費はガソリン代くらいです。平均4,500円くらい。自動車保険は2,670円です。

デメリットは配送料が高いことくらい

配送料だけが沖縄の残念なポイントです。ヤマト運輸の場合、関東から沖縄への送料をみると、

[60サイズ] 907円→1,339円
[160サイズ] 2,030円→4,082円
サイズによっては倍くらい違ってきます。

通販では、Amazonが発送する商品は県外とかわらず(購入額2,000円以上で)送料無料。Amazonマーケットプレイスは送料が1.3〜2倍くらいです。送料を抑えるには、なるべくAmazon発送の商品を買う。メルカリとかヤフオクを利用しない、とかですね。

配送にかかる時間は、飛行機で運ぶものは2〜3日で届きますが、船便で送られてくる商品は1週間から10日かかるので、忘れた頃に届いて「あれ?なんだろこれ」というセルフサプライズがたまに起こります。飛行機の気圧に影響を受ける商品は船便でくるそうです。

その他、沖縄のデメリット

いくつかありますが、個人的に重大な問題はありません。

移住後の仕事のこと

移住して現地で働こうと思っている人にとって、給料の安さはネックですが、フリーランスなら県外からお金を稼げばいいので問題ないと思います。

とはいえ移住後に仕事を受注できるかどうかが問題です。僕は営業のプロではないし、沖縄で新規開拓は最初からするつもりはありませんでした。なので、やはり移住前の取引先と、遠隔でどれだけ関係を維持できるかがポイントになると思います。

移住後は、打ち合わせはお客さんと会って話をすることが難しくなります。電話やスカイプ、メールのみでやり取りして仕事を進めていくことになり、信頼関係がないと継続して仕事を依頼してもらえません。自分の仕事の状況を見て、遠隔でやれそうなものがどれくらいあるか、それはどれくらいの金額か考えて計画を立てました。

生活資金のこと

収入が減る可能性があるので、仕事が何割減ったら生活レベルをこれくらい落とす、というように仕事量と生活資金を予測して、収入がゼロでも1年半くらいは生きていけるお金は用意していました。無事3年過ぎて、貯金を崩さずにすんだのですが、この先はどうなるかわかりません。

田舎の人づきあい

古い集落にに引っ越したり、地元民だけのコミュニティに入るとか、そういうケースはわかりませんが、沖縄に来て思ったのは移住してきた人や転勤など、出身が沖縄以外の人が多いということです。人づきあいという意味では、普通の集合住宅に住めば、県外とのちがいを感じることはないと思います。
ご近所さんにあいさつしたり天気の話をしていれば、ちょっとした情報交換になるし、僕のように畑を借りることができるかもしれません。

たぶんこういう人なら移住に失敗しないと思う

僕の場合、仕事の面で地元の人と競合していないし、利害のない関係なので、普通に暮らしていればトラブルは今後も起きないと思うし、仕事が続く限り問題なく生活していけるでしょう。

多少仕事が減っても生活レベルを下げられるなら、移住失敗はないと思います。というよりむしろ大都市に比べて生活コストが安いので、収入が少なくなってもラクに暮らせます。

仕事が減ってあたりまえ、自分の時間ができてうれしいと思えるひとは、めんそーれ!

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